はじめに|がんばらない自然時間、してみませんか?
- 子どもを自然の中で遊ばせたい
- でも親や祖父母の足腰に不安がある
- 人混みはなるべく避けたい
そんなときでも、東京から無理なく行ける“ゆるい自然スポット”はたくさんあります。
この記事では、
- ベビーカーやシルバーカーでも歩きやすい
- トイレ・休憩スポットが多くて安心
- 電車で気軽に行けて、なるべく静かに過ごせる
という視点から、
- 都心から徒歩圏の“街なかゆる森さんぽ”3選
- 電車で30〜60分、喧騒から離れた“ちょい遠ゆる森”3選
をご紹介します。
なぜ「やさしい森林浴」が子連れの人におすすめ?
森の中をゆっくり歩いたり、ベンチで木立を眺めるだけでも、
ストレスホルモンの低下や血圧・心拍数の安定など、心身をリラックスさせる効果があることが報告されています。
1.都心から徒歩圏の“街なかゆる森さんぽ”3選
① 明治神宮の杜 & 代々木公園|駅チカで本格的な森の気配

おすすめポイント
- 原宿・明治神宮前駅からすぐ
- 参道はゆるやかなフラット砂利道
- トイレ・売店・ベンチが充実
大鳥居をくぐると、都心とは思えない静かな森。
参道は長いですが、ほぼ平坦で、ベビーカーでも進めます。
こんな楽しみ方が◎
- 朝〜午前中の比較的すいている時間帯に参拝
- 子どもと一緒に「何本木があるかな?」「鳥の声聞こえる?」と遊びながらゆっくり歩く
- 参拝後、代々木公園の芝生でピクニック
代々木公園には遊具エリアもあるので、
「大人は木陰で休憩、子どもは遊具で発散」という過ごし方もしやすいです。
② 新宿御苑|ベンチだらけの“ピクニック向け都会の森”

おすすめポイント
- 園路のほとんどが舗装された遊歩道
- ベンチ・芝生・売店・カフェが多い
- トイレが園内各所にあり安心
アップダウンが少なく、足腰に不安がある方でも、
「10分歩いて5分休憩」くらいのペースでのんびり回れます。
過ごし方の例
- 入園したら、まずはベンチで水分補給&作戦会議
- 園内を時計回りに一周するつもりでゆっくり散策
- 疲れたらすぐ芝生やベンチで休み、
子どもはシャボン玉やボールで軽く遊ぶ
春の桜・初夏の新緑・秋の紅葉と、
季節ごとに“別の公園”のように表情が変わるので、リピートに向いたスポットです。
③ 林試の森公園|住宅街の中の“静かな大人の森”

おすすめポイント
- 目黒・品川エリアからアクセスしやすい
- メインの園路は広く、ゆるやかな坂が中心
- 遊具広場と静かな林エリアのメリハリが◎
もともと林業試験場だった場所で、樹木の種類がとても多い公園。
人が多すぎず、落ち着いた雰囲気で過ごしたいファミリーに向いています。
こんな楽しみ方が◎
- 最初に遊具広場で少しだけ遊ぶ
- その後は大人のペースで、林の中の園路を一周
- 木の幹を触ったり、落ち葉や木の実を観察しながら、ゆっくり歩く
ちょっとした坂はあるものの短いので、
こまめに休憩しながらなら、足腰に不安がある方でも楽しみやすい公園です。
2.電車で30〜60分、喧騒から離れた“ちょい遠ゆる森”3選
「せっかくなら、都心の喧騒からもう少し離れたい…」
というときにおすすめなのが、電車で30〜60分圏内の“ちょい遠”スポットです。
④ 国営昭和記念公園(立川)|巨大な芝生と森の“遠足パラダイス”

アクセスの目安
- 新宿から中央線で約30分 → 立川駅 or 西立川駅から徒歩
おすすめポイント
- 園内はほぼ全面舗装路&スロープ
- 無数のベンチと芝生広場、カフェ、売店あり
- レンタサイクルや園内バスもあり、歩く距離を調整できる
とにかく広い公園ですが、そのぶん混雑していても密になりにくいのが魅力。
エリアごとに雰囲気が違うので、体力に合わせて行き先を絞りましょう。
足腰に不安がある方へのおすすめルート
- 西立川口から入園
- 近くの「水の広場」「みどりの文化ゾーン」を中心に、平坦なエリアをぐるっと一周
- 途中で芝生やベンチでしっかり休憩
子ども連れなら、「こどもの森」エリアも人気ですが、
遊具に夢中になって親のほうがヘトヘト…となりやすいので、
滞在時間をあらかじめ決めておくと安心です。
⑤ 等々力渓谷(世田谷)|23区内とは思えない“プチ渓谷体験”

アクセスの目安
- 渋谷から東急線で20〜30分 → 等々力駅から徒歩約5分
おすすめポイント
- 23区内唯一の自然渓谷
- 緑に囲まれた遊歩道で、夏でもひんやり
- コースが短く、「行きは渓谷、帰りはカフェ」の気軽なおでかけに最適
渓谷の遊歩道は、基本的にはフラットですが、
一部に 階段や足元の狭いところ があるため、
- ベビーカーは駅周辺に置いて、抱っこひも+大人の手すり利用
- 足腰に不安が大きい方は、無理をせず入口付近だけ雰囲気を味わう
といった工夫がおすすめです。
静かに楽しむコツ
- 土日より、平日午前中のほうが比較的すいている
- 渓谷を一往復するのではなく、「疲れた場所で引き返す」くらいの気持ちで
短時間で「森+川+涼しさ」が味わえる、コスパの良い“気分転換スポット”です。
⑥ 高尾山(ケーブルカー利用)|“登山”ではなく“山上散歩”として楽しむ

「山といえば高尾山」というくらい有名ですが、
コース選びを間違えると、足腰に不安がある方にはハードです。
そこでおすすめしたいのは、
「登山」ではなく ケーブルカーやリフトで上まで上がり、山上だけをゆっくり散歩するプラン。
アクセスの目安
- 新宿から京王線で約1時間 → 高尾山口駅
- 駅からケーブルカー駅まで徒歩約5分
ゆるく楽しむコツ
- ケーブルカー or リフトで一気に中腹へ
- 山頂までは無理せず、薬王院周辺までの舗装路(1号路の一部)だけを歩く
- 途中のベンチで休憩しながら、森林の空気を味わう
- 帰りもケーブルカーで下山
山頂まで行かなくても、
杉木立の中を歩くだけで、都心とは全く違う“山の空気”を体感できます。
※転倒リスクを減らすため、
- 雨の日・雨上がり直後は避ける
- 歩きやすい靴&両手が空くバックパックスタイル
をおすすめします。
3.子連れ&足腰に不安がある人のための“ゆる自然おでかけ”チェックリスト
最後に、どのスポットに行くときにも役立つチェックポイントをまとめておきます。
服装・持ち物
- 歩きやすい靴(スニーカー・軽いトレッキングシューズなど)
- 薄手の羽織り(木陰は意外と涼しいことも)
- 飲み物・塩分タブレットなどの熱中症対策
- 子ども用のおやつ&小さなおもちゃ
- 必要に応じて、杖やサポーター
プランニング
- 「○時間歩く」ではなく、
**「○回ベンチに座る」「園内の半分だけ回る」**くらいの目標設定にする - 帰りの電車が混みそうな時間帯は避ける
- 途中で予定を短縮してもOK、という前提で出かける
子どもへの声かけ
- 「今日は山登り!」ではなく「森をおさんぽして、途中でおやつタイムにしよう」など、
“がんばるイベント”ではなく“楽しいピクニック”としてイメージさせる - 親が無理すると子どもも頑張りすぎるので、
おとな側が率先して「ちょっと休憩しようか」と言い出す
おわりに|“遠くてハードな自然”より“近くてゆるい自然”を
東京に住んでいると、
「自然を味わうには、車で遠くの山まで行かなきゃ」と思いがちですが、
実は**電車で30〜60分の範囲に、“がんばらなくても行ける自然”**がたくさんあります。
- 都心の明治神宮・新宿御苑・林試の森公園で、まずは“街なかの森”を味わう
- 慣れてきたら、昭和記念公園・等々力渓谷・高尾山の“ちょい遠ゆる森”へ足を伸ばす
そんなふうに少しずつ範囲を広げていくと、
子どもにとっても、大人にとっても、自然がぐっと身近なものになっていきます。
「がんばるおでかけ」ではなく、
「また行きたいね」と言える“ゆるい自然時間”を、ぜひ東京から始めてみてください。









