中国・四国エリアは、ブナやモミの原生林が広がる「山の森」と、白砂青松の海岸や岬の「海の森」をどちらも楽しめる、かなり贅沢なフィールドです。
本記事では、林野庁が定めた「森林浴の森日本100選」のうち、中国・四国エリアに選ばれているスポットから、現在も一般の森林浴・観光スポットとして紹介しやすい16カ所をピックアップしてご紹介します。
瀬戸内海の穏やかな風景から、中国山地の深い森まで。
ドライブや旅行のついでに立ち寄れる「森の処方箋」を見つけてください。
※なお、選定地のうち「徳島県立青少年の森」および「ふれあいの里奥出雲公園(さえずりの森)」は、施設としてはすでに廃止・閉園となっているため、本記事のリストからは除外しています。

中国・四国の『森林浴の森100選』16カ所一覧

まずは、今回紹介するスポットを県別にリストアップしました。
「近くに行く予定がある!」という場所があれば、リンクから詳細へ飛んでみてください。

岡山県

鳥取県

島根県

広島県

山口県

徳島県

香川県

愛媛県

高知県

【海の森】白砂青松と岬の絶景|海沿いの森林浴

中国・四国エリアならではの「海を感じながら歩ける森」です。潮風の香り(タラソテラピー効果)と、森のフィトンチッドを同時に浴びる贅沢な時間をどうぞ。

⑧ 室積・虹ケ浜海岸松林(山口・光市)

約4万本を超えるクロマツが続く海岸林。「日本の名松100選」「日本の白砂青松100選」にも選ばれている名スポットです。
白い砂浜と青い海、そのすぐ後ろにびっしりとクロマツが並ぶ景色はまさに“海×森”の代表格浜辺を歩いてから松林の遊歩道に入ると、日差しや音、香りが一変するのを肌で感じられます。「ビーチリゾートと森林浴をハシゴしたい」という欲張りな方におすすめです。

⑫ 紫雲出山(しうでやま)山頂園地(香川・三豊市)

瀬戸内海に突き出した荘内半島の先端部にあり、山頂からは多島海の絶景が広がります。
春は桜の名所として有名ですが、混雑を避けるなら新緑〜初夏や、空気の澄んだ冬の晴れた日が狙い目。山頂部には遊歩道や展望スポットが整備され、「瀬戸内の海と森を一緒に眺める」特別な森林浴が楽しめます。

⑬ 自然休養林 諏訪崎(愛媛・八幡浜市)

宇和海に突き出した細長い半島の先端部にある自然休養林。
片側に海、片側に森というロケーションの中を、遊歩道が縫うように通っています。波の音を聞きながら常緑広葉樹の森を歩く時間は、まさに「海辺の森林浴」。夕方には、美しい夕焼けとともに海と森のシルエットが浮かび上がります。

⑮ 足摺岬自然休養林(高知・土佐清水市)

太平洋に大きく突き出した足摺岬一帯の森。
遊歩道を歩くと、タブノキやシイ、カシなど、温暖な海岸林ならではの常緑樹のトンネルが続き、時おり木々の隙間から真っ青な海が覗きます。照葉樹林の濃い緑と断崖絶壁、そして太平洋の水平線。「日本の端っこ感」を味わいたい人にぴったりのダイナミックな森です。

【山の森】原生林・渓谷・修験道|深い森のフィールド

中国山地と四国山地の奥深く、自然のエネルギーをダイレクトに感じる「がっつり山系」のスポットです。

① 岡山県立森林公園(岡山・鏡野町)

中国山地の高標高帯に広がる、ブナやミズナラの天然林が美しい広域の森。
春は新緑とカタクリなどの山野草、夏は深い緑、秋は原生林ならではの濃い紅葉と、四季の変化がはっきり味わえます遊歩道も整備されているので、「がっつり登山」よりはロングウォークで森にどっぷり浸かりたい人におすすめです。

② 西粟倉村若杉天然林(岡山・西粟倉村)

「百年の森づくり」で知られる西粟倉村のシンボル的な森。
ブナやミズナラを中心とした天然林に、ヒメシャラなど多様な広葉樹が混じり、雨の日でもしっとりと美しい“日本の森らしさ”を感じることができます。周辺では木材をテーマにしたカフェや宿も増えており、“森のある暮らし”に興味がある人にも刺さるエリアです。

③ 三徳山(鳥取・三朝町)

「投入堂」で有名な三徳山は、山全体が信仰の場として守られてきた霊山。
杉と広葉樹の混交林の中を登っていくと、断崖絶壁に張り付くように建つお堂や、苔むした石段など、“修験道の山”ならではの空気感をたっぷりと味わえます。足場の悪い区間も多く本格派向けですが、静寂の中で“修行っぽい”森林浴をしてみたい人には唯一無二のスポットです。

⑤ 三瓶山(島根・大田市)

活火山ならではの草原と森が共存する、ゆったりした山容の火山。
山麓にはブナ林や湿原、草原散策路が広がり、ロープウェイ(※営業状況要確認)を使えば、登山初心者でも「高原+森林浴+絶景」をセットで楽しめるのが特徴です。周辺には温泉地も多く、「温泉+森ハイキング」のベースキャンプとしても優秀です。

⑥ 三段峡(広島・安芸太田町)

長大な渓谷沿いに原生的な森林が続く、中国地方を代表する峡谷のひとつ。
黒々とした岩壁とエメラルドグリーンの水面、その上に覆いかぶさるような広葉樹の森という組み合わせは、“水辺の森林浴”が好きな人にはたまらない景観です。遊歩道の一部や渡し船を組み合わせたコースもあり、歩行時間に応じてルートを選べるのも魅力。

⑨ 長門峡(山口・山口市)

阿武川沿いに続く渓谷で、奇岩と深い森が織りなすダイナミックな景観が特徴。
紅葉シーズンの人気が高いですが、新緑の頃や夏の深緑も涼しくて気持ちよく、“川の音を聞きながら歩くタイプの森林浴”を楽しみたい人に向いています。比較的よく整備された遊歩道が多いので、登山というよりは渓谷ウォーキングに近い感覚で歩けます。

⑩ 大川原生活環境保全林(徳島・佐那河内村)

徳島市街からも比較的アクセスしやすい、大川原高原一帯の広い森。
風車の立つ高原部から、ミズナラやカエデ類の混じる森林帯まで、標高差に応じた植生の変化が楽しめます。「棚田や山里の景色→高原→森」という、四国らしい里山グラデーションを味わえるスポットで、ドライブ+軽いハイキング派にもぴったりです。

⑯ 天狗高原自然休養村(高知・津野町)

四国カルストの一角に広がる高原で、草原と森の境目を歩けるのが特徴。
カルスト台地のなだらかな草原のすぐそばに、シコクシラベやブナなど冷涼な気候を好む樹木の森が広がり、「草原ハイク」と「高原の森林浴」を一度に楽しめる贅沢なスポットです。星空観察の名所としても知られているので、キャンプや宿泊と組み合わせた“高原ステイ”にも向いています。

【まち近郊の森】観光・レジャーのついでに|日帰りの森

市街地からアクセスしやすく、「観光のついで」や「ファミリーでのお出かけ」にちょうどいい森です。

④ 打吹山(鳥取・倉吉市)

城跡と一体になった小高い里山で、麓の観光地「白壁土蔵群」からもアクセスしやすい位置にあります。
常緑樹と落葉広葉樹が織りなす雑木林の中を、ゆるやかな遊歩道が通っており、観光ついでに1〜2時間で歩ける「まちなか森林浴」が楽しめるのが魅力。歴史ある町並み散策と森歩きをセットで味わえる貴重な場所です。

⑦ もみの木森林公園(広島・廿日市市)

標高800〜1,000m級の高原に広がる森林公園キャンプ場やコテージ、スキー場などアウトドア施設が充実しています。
モミやツガなどの針葉樹と広葉樹の混交林が作る、「高原リゾート的な森」の雰囲気が特徴。広めの散策路も整っているので、ファミリーキャンプの合間に軽めの森林浴散歩を楽しむのにぴったりです。

⑪ 石清尾山塊(香川・高松市)

高松市中心部のすぐ背後に連なる低山帯で、古墳群や神社など歴史資源も多いエリア。
雑木林の中を縦走するコースもあり、“海が見える里山ハイク”が気軽に楽しめます。瀬戸内海と市街地を眺めながら歩けるので、出張ついでやうどん巡りの合間にサクッと森林浴したい人にもおすすめの森です。

⑭ 竜沢寺緑地公園(愛媛・西予市)

里山と寺社が一体となった静かな緑地公園で、杉・ヒノキだけでなく雑木林も混じる落ち着いた森が広がります。
派手さはないものの、“地元の人が日常的に散歩するような森”に近い素朴さが魅力。観光地感の少ないところで、ひっそりと静かな時間を過ごしたい人に向いています。

まとめ|中国・四国で「海も山も」味わえる森林浴旅を

中国・四国エリアの『森林浴の森100選』は、
「原生的な山の森」×「海岸・半島・岬の森」 のどちらも楽しめるのが最大の特徴です。
  • 中国地方では、三徳山・三段峡・長門峡など、渓谷や霊山タイプの森が多く、
  • 四国では、紫雲出山や諏訪崎、足摺岬など、海とセットで楽しめる森が目立ちます。
関東や近畿とはまた違う、「海と山がぎゅっと詰まったコンパクトな日本」が見えるのが中国・四国の魅力。
moricrewの他の記事(国立公園・滝・修験道・温泉ハイキングなど)と組み合わせながら、自分だけの“海×山×森林浴”ルートを組んでみてください。